気導と骨導の違い
2021.05.13
ブログ

こんにちは。代表の久保です。
皆さんは「気導」や「骨導」という言葉を聞いたことがありますか?
耳慣れない言葉ですが、これらは我々が「音が聴こえた!」と感じるまでの
音の伝達ルートを表しています。
今回は聴こえのしくみについて書きたいと思います。
■音とは?
私たちが生活の中で耳にする様々な音は、音の元となったもの(音源)が
起こした空気の振動です。
音が聞こえるためには、振動を伝えるもの(空気)が必要で、伝えるもの(空気)
がない真空の状態では音は聞こえません。
人の話し声やスピーカーなどからの音は、音波として空気中を伝わり、その振動が
耳介で捉えられます。
■気導による聴こえのしくみ

次に気導による聴こえについて、上図を使って説明します。
① 耳介で捉えられた音波は外耳道を通り、鼓膜に当たります。
② 鼓膜が振動します。
③ 鼓膜の振動は耳小骨に伝達します。耳小骨はステレオアンプに相当し、
ここで振動が増強されます。
④ 耳小骨の振動は蝸牛(かぎゅう)に到達します。蝸牛内にあるリンパ液が
振動することで、有毛細胞を動かします。
有毛細胞は、感知した動きを電気信号に変換し、聴神経に伝えます。
⑤ 聴神経がこの情報を脳に伝え、音として認識されます。
■骨導による聴こえのしくみ

次に骨導による聴こえについて、振動源を耳介に挿入した場合を例に説明します。
① 振動源で発生した振動は、皮膚や骨などの人体組織を伝わり、蝸牛に到達します。
② 耳小骨の振動は蝸牛(かぎゅう)に到達します。蝸牛内にあるリンパ液が
振動することで、有毛細胞を動かします。有毛細胞は、感知した動きを
電気信号に変換し、聴神経に伝えます。
③ 聴神経がこの情報を脳に伝え、音として認識されます。
■気導と骨導の違い
気導は①外耳道→②鼓膜→③耳小骨→④蝸牛→⑤聴神経の順に伝わっていくことに対して、
骨導は①人体組織→②蝸牛→③聴神経の順に伝わっていきます。
いずれも物理的エネルギーが蝸牛にて電気信号に変換され聴神経へと
伝わっていくことは同じですが、物理的エネルギーが蝸牛に伝わるまでの
経路が異なるという事になります。
■まとめ
・音は、音源が起こした空気の振動
・気導は①外耳道→②鼓膜→③耳小骨→④蝸牛→⑤聴神経の順に伝わる
・骨導は①人体組織→②蝸牛→③聴神経の順に伝わる
・いずれも物理的エネルギーが蝸牛にて電気信号に変換され聴神経へと
伝わっていくが、物理的エネルギーが蝸牛に伝わるまでの経路が異なる
■参考
・『聴者と中途失聴者の心理学』 2020年7月5日 第1刷発行
難聴者の心理学的問題を考える会 鴨川出版
皆さんは「気導」や「骨導」という言葉を聞いたことがありますか?
耳慣れない言葉ですが、これらは我々が「音が聴こえた!」と感じるまでの
音の伝達ルートを表しています。
今回は聴こえのしくみについて書きたいと思います。
■音とは?
私たちが生活の中で耳にする様々な音は、音の元となったもの(音源)が
起こした空気の振動です。
音が聞こえるためには、振動を伝えるもの(空気)が必要で、伝えるもの(空気)
がない真空の状態では音は聞こえません。
人の話し声やスピーカーなどからの音は、音波として空気中を伝わり、その振動が
耳介で捉えられます。
■気導による聴こえのしくみ

次に気導による聴こえについて、上図を使って説明します。
① 耳介で捉えられた音波は外耳道を通り、鼓膜に当たります。
② 鼓膜が振動します。
③ 鼓膜の振動は耳小骨に伝達します。耳小骨はステレオアンプに相当し、
ここで振動が増強されます。
④ 耳小骨の振動は蝸牛(かぎゅう)に到達します。蝸牛内にあるリンパ液が
振動することで、有毛細胞を動かします。
有毛細胞は、感知した動きを電気信号に変換し、聴神経に伝えます。
⑤ 聴神経がこの情報を脳に伝え、音として認識されます。
■骨導による聴こえのしくみ

次に骨導による聴こえについて、振動源を耳介に挿入した場合を例に説明します。
① 振動源で発生した振動は、皮膚や骨などの人体組織を伝わり、蝸牛に到達します。
② 耳小骨の振動は蝸牛(かぎゅう)に到達します。蝸牛内にあるリンパ液が
振動することで、有毛細胞を動かします。有毛細胞は、感知した動きを
電気信号に変換し、聴神経に伝えます。
③ 聴神経がこの情報を脳に伝え、音として認識されます。
■気導と骨導の違い
気導は①外耳道→②鼓膜→③耳小骨→④蝸牛→⑤聴神経の順に伝わっていくことに対して、
骨導は①人体組織→②蝸牛→③聴神経の順に伝わっていきます。
いずれも物理的エネルギーが蝸牛にて電気信号に変換され聴神経へと
伝わっていくことは同じですが、物理的エネルギーが蝸牛に伝わるまでの
経路が異なるという事になります。
■まとめ
・音は、音源が起こした空気の振動
・気導は①外耳道→②鼓膜→③耳小骨→④蝸牛→⑤聴神経の順に伝わる
・骨導は①人体組織→②蝸牛→③聴神経の順に伝わる
・いずれも物理的エネルギーが蝸牛にて電気信号に変換され聴神経へと
伝わっていくが、物理的エネルギーが蝸牛に伝わるまでの経路が異なる
■参考
・『聴者と中途失聴者の心理学』 2020年7月5日 第1刷発行
難聴者の心理学的問題を考える会 鴨川出版